第1回:カラダがカタいけど、ヨガ始めれますか?
2013.04.07 Sun 日刊ユニヴァティーチャーズ
初めての方からよくある質問。
ヨガの呼吸やポーズを行うことで、確実にカラダは柔らかくしなやかになっていきます。
さらに、カラダがやわらかい人より、カタい人のほうがよりヨガにむいてますよ。と答えることもあります。
カラダがカタい場合、始めはポーズがうまくとれないように感じます。
無理してがんばると、カラダのあちこちで、あ〜痛たた・・と痛みを感じます。
そうすると、痛いし、辛いし、できない、と思いがちですが、
実は、そのカタさのおかげで、カラダの取り扱いに慎重にならざるをえないのです。
そしてそこから、自分のカラダのに対して敏感な感覚が芽生えてくるのです。
ヨガを始めると、五感が磨かれる ともいいます。
実際、感覚が敏感になったという方が多くいらっしゃいます。
味覚が変わった。野菜が好きになった、タバコやめた。
音楽の好みが変わった。歌詞聴いてうるうるする、クラッシック好きになった。
匂いに敏感になった。シャンプー代えた、アロマ好きになった・・などなど。
カラダを動かす過程で感じる、伸びやカタさ、多少の痛みや気持ちよさといった感覚は、自分のカラダを知る始めのきっかけとなります。
ここまでは気持ちいい、でも、これ以上は痛い。ポーズにおいても、右はスムーズ、左側ははガクガク。立つのは苦手、座りは得意。
正直、生きていく上では知らなくてもどうってことない自分の個人情報が、自然にたくさん自分のなかにストックされていきます。
そして、じょじょにカラダのセンサーの感度が上がっていくのです。
その結果、五感が磨かれるのだと思います。
ヨガの呼吸やポーズを始めて、カタいカラダがしなやかになっていく過程では、カラダの変化に加えて感覚やココロの変化もお菓子のおまけのようについてきます。
『カラダの声を聞く』なんて言葉もよく耳にしますが、カラダのカタい人の方が、カラダの声を無視することはできません。始めはすぐに、無理ムリ!とカラダが言ってくれます。
カタさがストッパーとなって、怪我しないように ちゃんと教えてくれます。
逆に、カラダのとても柔らかい人は、ポーズのカタチはらくらくできるけど、何をしてるのか、どこにきいてるのかわからない、という悩みを聞いたことがあります。
さらに言えば、痛みのない分、カラダの無理に気がつきにくいのです。
それを聞くと、カタい人は、うらやましい〜!と、かなりの確率で言いますが、柔らかい人にとっては、そこにカラダを取り扱う難しさを感じているのです。
だからこそ、柔らかい人 はそれを補う、強さをカラダに身につけていく必要があるのです。
また、カラダがカタいと思っている人の多くが、本当はカタくない、ということが実際によくあります。 以前、クラスで質問すると、9割の人が自分はカタいと思う と答えがかえってきました。
カラダが曲がらない、脚が伸びない、カラダがガチガチ・・その理由の多くは、カラダの深部の筋力の弱さからきています。カラダの芯の力が弱いので、カラダのまわりを硬くして力んだ状態でカラダを支えている。
ですので、呼吸の力(深部の力)がついてくると開脚ができた!前屈できた!ということが突然起こります。
私自身の体験でも、3年間毎日毎日ストレッチしてもできなかった、あこがれの開脚前屈(座って脚を横にひらいて、前倒れる)。それが呼吸とポーズを同時に練習することで、たったの3ヶ月でできるようになりました。その時は正直、うれしいというより、3年間の努力を思い出し愕然とした記憶があります。私何やってたの、って。
ヨガの呼吸やポースは、カラダを内側からしなやかに伸びやかする近道だと思います。
ぜひぜひ、カタいカラダの方はカタいカラダのままで、ヨガを始めてみてください。
カラダが美しくしなやかさになるプロセスはもちろん、おまけも楽しみですよ。